『須崎町商店街』ノスタルジックが止まらない筑豊の昭和レトロアーケード、福岡県直方市

直方駅から北東方向に古くから栄えた市場通り、須崎(すさき)町商店街があります。直方駅周辺でも古い市場通りで、三菱の炭鉱住宅と駅とを結ぶ通りとして明治22年ごろから飲食店や日用品を売る店が建ち並び、昭和30年代までは駅前で最も賑わった商店街なのだそうです。

須崎町商店街

かつてはたいそうな賑わいだったそうだけれども、今は中心部からやや外れたようになっている商店街。おかげですんごいレトロな雰囲気が残っていて、見ごたえのあるアーケード商店街になっている。

この通りに商店が立ち並び、商店街になったのは明治のころと古いのだけれど、アーケードが出来たのは昭和50年代前半とかなり遅い。まあ、それでも昭和レトロだけれども。

アーケードは比較的新しくても、建っている店はかなりの歴史を刻んでいます。今まで見た商店街の中でも、トップクラスの昭和レトロ感。まるでジオラマの中に入ってきたような雰囲気です。

よく見かけるタイプの合掌型のアーケード、照明のデザインや色使いがいかにも昭和的で渋い。

しっかしこのお店、本当に味がありますよね。僕が子供のころによく通っていた、大坂の京橋商店街もこんな店が沢山ありましたよ。

通りの間口は狭く、奥に長い町屋になってるのは古い商店の典型。隣の家を解体したというか、崩れたのでしょうか。切り離された跡が生々しいですね、古家の壁構造がよく見えて興味深いです。

質屋って、昔はこう書いたんですね。文明開化の音がしてきそうな質屋さん。建物も古くて、明らかに戦前のものですよね。

看板を見ると、大正参年十月三十一日開始と書かれていました。住所は大字山部となっていますが、須崎町商店街がある駅東側から線路を渡った西側一帯が山部なんですよね。ひょっとしたら、大正三年当時はここも山部だったのでしょうか。

質屋さんの脇道側の入り口が開いていたのですけど、すんごい素敵でした。

空き店舗も目立つけど、それなりに開いてるお店もあってまだ現役の商店街ですね。

この店も昭和だ、ショーケースのマネキンも凄くマッチしてる。しかも現役で営業中。

これは食堂かうどん屋か、そんな風情のお店だったんじゃないでしょうか。須崎町商店街は飲食店が多かったようで、アーケード化が遅れたのは「タクシーの乗り入れが制限されるからと飲食店が反対した」というようなことが、九州大学の調査資料に書かれていました。

参考:都市商店街の社会構造(PDF)

お店の壁に打ち付けてあったプレートには、料理店と書かれていました。

その隣の店には、カフエーのプレート。

昔ながらの呉服屋さん、こんなレトロなお店がたくさん残っています。

これも飲食店だったんでしょう、店構えがいかにもなお店です。

旅館ですね、丸い看板がいい味出てます。営業中かどうかは不明ですが。

とっても素敵な、角の散髪屋さん。ここから先がアーケード最後の区画、少しずつ古い建物が減って真新しい住宅が見え始めました。

直方の市民劇場がありました。

「祝候補者男女均等法」演劇とは関係なさそうだけど……

商店街の最後まで突き抜けたら、この先もまたレトロな町並みが続いてます。てか、直方には古い建物が沢山あるんです。

振り返って歩いてきたアーケードを撮影。駅前の中心街から歩いてきて、最後は閑静な住宅街になっていました。

だいぶ商店が解体されていて、空き地や新しい家が目立ちますね。

アーケードを横から見たところ、開けた場所で見ると存在感がありますね。

とまあザッと歩いてきたのだけど、凄く見ごたえがあるというか、古い建物がたくさん残っていてノスタルジックな商店街です。空き店舗も多そうだけど、まだまだ現役の店がそれなりにある生きた商店街。もっといろんな店が増えるといいのになぁ。

直方駅の外観

直方駅と言えば明治時代に建てられた九州でも最古級といわれた駅舎だったのですが、解体されて、新しく建て替えたんですね。利用者にとっては綺麗で使いやすくなったのでしょうけど、僕のようなよそ者からみたら普通の駅になっちゃったなぁと言う感じで、ちょっぴり残念な気分になりました。

せっかくの町の個性を消してしまったわけで、なんだかなぁと思います。鳥栖駅とか古い駅舎で頑張ってるんだけど、やっぱ新しい方が良いんでしょうね、地元の人にとっては。

アーケードの横に立ってる飲食店、切り妻っぽい和風の瓦屋根に正面だけアールをもたせた外壁を付けてる。昔のお店に多いんだけど、すきだなぁこういうの。

須崎町商店街の場所

須崎町商店街の南側には、さらに大きなアーケード商店街があって、古い建物がたくさん残っているレトロタウン。返す返すも、駅が壊されたのが残念。駅前にコンパクトにまとまっているので、駅から商店街や繁華街の街並みを楽しめるレトロタウンとしての完成度がめちゃめちゃ高かったのに。

住所・地図:福岡県直方市須崎町15付近(駅側入り口)Googleマップへ

直方駅近く、創業80年以上の食堂↓

直方駅前から続くもう一つのレトロ商店街↓

※この記事に書かれている情報は僕が訪れた時のものです、最新の情報ではなく、情報の正確性を保証するものではありません。最新の情報については、ご自身で確認することをおススメします。

近代化を地底から支えた筑豊の今を伝える。近代化遺産一覧表付き。
今回は、主に「商店街」にまつわる古くて懐かしい感じの風景をまとめました。

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