昭和どころか明治の駅舎が今も残る九州最古の駅「鳥栖駅」へ行ってきた!!レトロ駅の旅

人間50年、50歳を過ぎると人生の終わりが見えて来る。そんな中で思い出すのは、子供の頃に過ごした昭和の風景。父や母に連れられて通った市場や商店街、肉屋で買ってもらったメンチカツを頬張りながらおもちゃ屋を覗いていたあの頃。

消えゆく昭和の風景を、もう一度この眼に焼き付けておきたい……そんな思いで始まるこの企画。昭和の街歩き。

今回は、昭和どころか明治の姿を今に残す、佐賀県鳥栖市のJR鳥栖駅へ行ってきました。

JR鳥栖駅

1889年、明治22年に開業したJR鳥栖駅。現存する九州最古の駅の一つ。明治44年に建てられたという駅舎は見るからにレトロな佇まいで、歴史を積み重ねてきた建物が持つ圧倒的な存在感。さすがに僻地といわれる九州でも、このクラスの駅はそうそう残っていない、とても貴重な駅なのです。

鳥栖駅は九州を南北に貫く鹿児島本線から、佐賀長崎方面へ分岐する長崎本線の始発駅。古くから交通の要衝とされていたけれど、モータリゼーションっていうんですか!? 車社会になると長崎道、大分道、福岡・熊本・鹿児島を結ぶ九州道がクロスする鳥栖ジャンクションがやってきた。そしていま、過疎化が続く九州の中で最も熱いホットスポット。さまざまな企業が進出し、一大物流拠点となっているのです。

とまあ、僕もググって調べられる程度にしか知らない場所なので、ボロが出る前に駅の中へと入っていきます。ん? どうやって来たかって!?

車で来たよ、僕はテツじゃないし。

駅舎の中に入ると、待合室っぽいスペースにトランドール(フランス語で黄金の列車)という名前のパン屋、地元のサッカーチームであるサガン鳥栖のオフィシャルショップ。そして、鳥栖駅名物のかしわうどんを提供する中央軒がテナントとして入居していた。

全国と言っても良いのだろうか、テツの間で有名な中央軒。ここと、ホームに2カ所の立ち食いそば屋を運営している。

切符売り場で入場券を買い、改札を通って左折。まずは登り方向、北側へむかう。

しっかし古いねぇ木造の天上なんだけど、かなり古い。さすがに明治時代そのままとという事はないだろうけど、改修時期もけっこう前じゃないかな。昭和レトロな雰囲気がプンプンする。

鳥栖駅には3本のホームがあって、それぞれ上り下り合わせて1から6番までの乗り場がある。各ホームは地下通路で繋がっていて、まずは北側の通路へ突入。

この通路は古い写真が展示されていて、鳥栖駅の歴史が紹介されていた。開業130年という鳥栖駅、駅自体は九州最古といえるのだけど、駅舎は明治44年なんだよね。ちなみに、熊本には明治36年に建てられた駅舎が残っている。

昭和三十年代の駅前ロータリー。もしこの風景が今ここに残っていたら、すごい観光地になっていたと思うよ。100年間建物も風景も生活スタイルも何も変えなければ、有数の観光名所になる……と、誰かが言ったとか言わないとか。

これは昭和初期。今と同じだよね、駅舎が。これを見ただけで駅舎の古さが伝わって来る。

1番乗り場から6番乗り場まで続く地下通路、この日はSLの写真が展示されていた。

地下から階段を上がって、1・2番乗り場のホームへ。

古いなぁ、すんごい迫力。屋根や梁、木がメインなのだけど柱とか梁とかに鉄骨も使われている。

その鉄骨をよく見て見ると、古いレールが使われているじゃない。まあ、廃レールがホームの建材として使われる事は珍しくないのだけれど、鳥栖駅のそれは一味違う。

なんと、明治時代のレールなのだ。しかも日本の製鉄業は技術力が足りず、外国から輸入してたレールなんだよね。そんな案内をしてくれる看板が、駅のあちこちにぶら下がっている。

ドイツクルップ社製、1896年。このように刻印が解りやすい物もあれば、ほとんど読み取れないようなものもある。特に古い物には看板がかかっていたりするのだけど、基本的に鉄骨は全て古いレールだと思って間違いない。

ね、明治23年製ですよ。ってことは、このホームの建屋も相当古いね。

さて、そのままズーッと北へ、登りの福岡方面へ歩いてホームの端。

これは戦後の建物だろうね、いかにもな国鉄っぽい建物が建っていた。

続いて今度は、5・6番乗り場があるホームへ。

北方向にはこのホームが一番長い。

端まで行って振り返り、南方向を撮影。

そのまま乗り場の方へ戻ってくると、このレトロな屋根がとっても綺麗。歴史の重みを感じる重厚な造り、厳かな……といってもいいのかな、どこか懐かしいようでありながらも圧倒されるような存在感がある。

一体どれだけの人がこの場所に立ち、このホームを見つめてきたのだろう。ひょっとしたら、出征する兵隊さんもこの風景を見ていたのかもしれない。そんな事を考えながら古い駅を見ていると、歴史の繋がりをリアルに感じる事が出来る。

かつて駅の東側、駅舎とはの反対側には操車場など鉄道の設備があった。今は公園や駐車場、そしてサッカースタジアムが建つ。

続いて駅の一番南、下り方面に歩いてきた。南に一番長いのは1・2番乗り場がある駅舎に一番近いホーム。

木組みの屋根が大迫力。

南から北を見る。

ホームから駅舎を見る。

駅南側の通路には、エレベーターが設置されていた。

この通路も古そうですよ。

という事で、駅を一通り歩いてきました。

途中お腹が空いたので、中央軒で名物のかしわうどんを食べたのけど、その話はまた次の機会に……

昭和30年代から愛される鳥栖駅名物かしわうどんの記事へ >>

鳥栖駅の場所

JR鳥栖駅:佐賀県鳥栖市京町(Googleマップ)

※この記事に書かれている情報は僕が訪れた時のものです、最新の情報ではなく、情報の正確性を保証するものではありません。最新の情報については、ご自身で確認することをおススメします。

列車からぜひ降りて、懐かしさを感じる駅舎のその空間に身を置いて、歴史を、木造の美しさを肌で感じて欲しい!

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